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2007年4月25日 (水)

教育工学への招待

このブログの最初を飾る本として、「教育工学への招待」をご紹介します。

著者は赤堀侃司先生(執筆当時は東京工業大学教授)。言わずと知れた教育工学会の泰斗です。赤堀先生とは、さる教育アワードの審査会場で名刺交換をさせていただいたことをきっかけにお付き合いをさせていただきました。本書もそれがきっかけで出版することになりました。私にとっては、いろいろな意味で思い出深い一冊です。

この本は、ありそうでなかった教育工学の入門書です。
教育工学という学問を、他の様々な学問から解説した第1章に始まり、コンピュータによる学習支援の歴史と実際を解説した第2章、コンピュータによる教育(教授活動)支援を解説した第3章へ続き、主に教育方法について語られています。教育工学という学問分野について、広範に取り扱いながらも、それぞれに深入りせず、入門レベルにとどめた本というのは、これまでにはなかったのではないでしょうか。

その文章は、1文の文字数が非常に少なく、語彙も平易なので、一見易しく感じるものの、実際には結構歯ごたえがあります。心理学や認知科学の基礎的知見がないと、内容が理解しにくいのではないでしょうか。このブログを書くために5年ぶりで本書を読み直して、このことを強く感じました。
この本の原稿を受け取った、2001年当時、私は教育工学はおろか、教育心理も、認知科学も、その基礎知識さえ持ち合わせていませんでした。このため、本書を読み進めるのに時間を要した割に、内容がまったく頭に残っていませんでした。それが、今回はすっと頭に入ってきたのです。最近、心理学や認知科学の学会に参加したり、関連書籍を読んだりする中で、自然とその分野の知見が身についたからだと思われます。研究者の方と知り合いになって、いろいろ教えていただいたこともあるかと思います。

本書は2002年7月の発行。つまり執筆されたのは5年以上前なのですが、内容は全く古くありません。事実、増刷を何度も繰り返しています。教育書の世界では異例のベストセラーといえるでしょう。

これから情報科の教員免許を取ろうとする学生さんはもちろんですが、多くの先生方にもぜひ一読いただきたい教育書です。

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