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2007年5月24日 (木)

メディアとのつきあい方学習

週末の26日はジャストジャンプ3@フレンド製品発表会です。現在当社は発表会の準備でおおわらわです。
この製品は、3年前に発売した前バージョンで、業界初の情報モラル教材を搭載しました。いまでこそ文科省の指導資料にすら情報モラル教育がありますが、企画を始めた4年前は、ほとんど一般には知られていない言葉でした。
まして、教育ソフトにそれを付けていくことになると、さまざまな問題が考えられました。社内でもほとんど否定的な意見が多かったと記憶しています。

  • チェーンメールを理解してもらうためには、サンプルを付けざるを得ないが、それを生徒がまねをしてチェーンメールを送り始めたら、メーカーとして責任を問われるはずだ。
  • ウイルスを疑似体験できるソフトを作ったとして、そのプログラムをいたずらで再配布した生徒がいたら、受け取った側は大変迷惑する。逆に迷惑しないような、マイルドウイルスだったら、教育的効果はない。
  • 掲示板に汚い言葉を書かれることがあるなんて説明したら、掲示板機能が成り立たなくなるんじゃないの。

ざっとこんな具合でした。確かにおっしゃるとおりです。ですが私はどうしてもそういう方向が必要だと思いました。そこで、当時そうした方向に研究をシフトされようとしていた静岡大学の堀田龍也先生(当時)の研究室を訪問し、書籍執筆のお願いをしました。
それで完成したのがこの本「メディアとのつきあい方学習」です。社内外の批判に対して、アカデミックに説明すれば、きっと理解されるだろうと(安易に)考えた私の企画でしたが、著者の堀田先生は、「メディア」という言葉に「つきあう」という動詞をくっつけて、子どもとメディアの距離感を見事に表しました。情報モラル教育だけでない、メディアリテラシー教育でもない新しい概念が生まれたわけです。
この本の発売直前(2004年5月)、N県のS市でネットが理由といわれる、不幸な殺人事件が発生しました。案の定「だから小学生にネットを使わせるな」という意見が巻き起こりましたが、この本が提唱した「私たちは現実として情報社会に生きているのだから、禁止ではなく上手につきあう方法を教え、考えさせるべきだ」という主張が徐々に主流となりつつあります。

ジャストジャンプ3@フレンドは、堀田先生に実践事例集の監修をいただき、6月29日にいよいよ発売となります。その全貌は発表会で明らかとなりますが、情報モラル教育を初めて世に問うた3年前と同じくらいインパクトのある提案をするつもりです。

どうぞお楽しみに。

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