« 米米ワールド | トップページ | あなたの話はなぜ「通じない」のか »

2007年6月28日 (木)

ズッコケ中年三人組

「ハチベエ、ハカセ、モーちゃん」と聞いて、「ズッコケ三人組だ」と分かる大人は、どれくらいいるでしょう。私の世代ならいざ知らず、20代の方なら、最低10人に1人、いや5人に1人は知っているはず。児童書のベストセラーである「ズッコケ三人組」は、惜しまれながら、一昨年末に50巻で完結しました。トータルで27年間も続いたそうです。
私自身は、もちろん小学校時代に読んだことはありませんが、前職で那須さんに原稿をお願いしたことがあり、それをきっかけに読み始めました。NHKでドラマ化されたり、何度も映画化されたりしているので、私のようにオンタイムで知らない世代でも、知っている人は多いのではないでしょうか。

その3人組たちが、今回は不惑の中年になって帰ってきました。
「ズッコケ中年三人組」那須正幹著(ポプラ社)
この本が出ることを何かのニュースで知り、すぐにネットで注文して手に入れました。貴重な初版本であります(笑)。実際、発売直後に増し刷りになったとか。

元気者のハチベエは、家業の八百屋を転業したコンビニの経営者、いつも冷静だったハカセは不本意ながら中学教師になり、学級崩壊に悩む日々。おっとり者のモーちゃんは、勤め先が倒産したため、ビデオ店でアルバイト中。27年間のシリーズの中では一度も年を取らなかった主人公たちが、一気に中年トリオになり、なんだか人生の悲哀を背負ってしまったわけです。

この「中年トリオ」は、ひょんなことから「なつかしの」怪盗Xに立ち向かいます。怪盗Xは、彼らが小学校6年の時に対決した相手。ある日、ハンバーガーショップの無料券と共に、挑戦状を受け取ってしまうことに・・・。
とはいえ、彼らもいまや立派な中年。小学生の時のように、無邪気に「対決」などできません。仕事もあれば家族もいる・・・しかし、結局彼ら三人は怪盗Xの挑戦に挑むのです・・・。

あとがきで那須さんは「オールドファンへの感謝の気持ちを込めて書いた」と記しています。
その言葉に違わず、私たち中年に少年の「どきどき感」を思い出させてくれるストーリーになっていました。
彼らが、直面している家庭や職場の問題に直面しながらも、少年の気持ちで怪盗Xに立ち向かう姿は、まさしく中年である我々の毎日です。「中年トリオ」の悲哀は、身につまされながらも、その活躍を読んで、少し元気が出てきたことを覚えています。

|

« 米米ワールド | トップページ | あなたの話はなぜ「通じない」のか »

小説・文学」カテゴリの記事

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/29188/45933183

この記事へのトラックバック一覧です: ズッコケ中年三人組:

« 米米ワールド | トップページ | あなたの話はなぜ「通じない」のか »