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2008年1月14日 (月)

表現読解国語辞典

「表現読解国語辞典」沖森卓也・中村幸弘編(ベネッセコーポレーション)

またまた「ブック」ではない話題で恐縮です(苦笑)。文章を書くときに、「あれ、この場合の『とる』は、『取る』かな『採る』かな」なんて悩んだことはありませんか。また、作品や行いを称賛するとき、たとえば「すばらしい」という形容詞を使いますが、何度も使うといやらしかったり、第一褒めている感じがしませんよね。そんなとき、「すばらしい」を言い換える表現を教えて欲しいなあと思いませんか。

そんなときに便利に使えるのが、この辞典です。

「『取る』か『採る』か」を決める場合、用字用語辞典を使う方もおられるでしょう。しかしあれはプロ向け。一般にはあまりなじみのない辞書です。それに、多くの用字用語辞典は、コンパクトにできているせいか、用例が少なく、「ん? 結局どれが正しいのだろう」と正解に導いてくれない場合もあります。
また「すばらしい」の言い換え表現を調べる場合、類義語辞典を使う方もいるでしょう。ATOKの連想変換用辞書として、角川類語新辞典 for ATOKというソフトがあるので、これを使う手もありです。ただ、手書きの場合ATOK辞書は使いにくいですし、類義語辞典は、独特な構成になっているので、慣れないと引きにくいと思います。
さらに、「パラダイム」とか「アウフヘーベン」なんて、ちょっとかっこいい言葉を使って文章を書きたいときはありませんか。辞書を引いても、その意味解説自体がよく理解できなくて、結局「やっぱり使うのやめとこ」なんてことになりがちですよね。

Toru このあたり、この辞書では、ちょっと変わった説明をしています。まず、「とる」から。左のように、「とる」の用例だけで2ページ以上使っています。用例も詳しいので、自分が使いたい場面と照らし合わせ、最適な漢字を選ぶことができるようになっています。
次に「すばらしい」ですが、この語の場合、右のようにコラム的に 類Subarasii 義語を取り扱っています。類義語を掲載する場合は、カテゴリー分けされているので、選びやすくなっています。
Photo 最後に「アウフヘーベン」ですが、この言葉は、周辺語句の関係性を整理しないと、なかなか理解できないのですが、このように図で表されると、割合理解しやすいと思います。英和辞典で、beyondとか、aboveなどを説明するのに図があると理解しやすい、というのと同じだと思います。

今回は主に文章を書くという視点でこの辞書を紹介しましたが、もちろんその名の通り、読解にも役立ちます。ちょっと変わった辞書ですが、文章を書いたり読んだりするのが好きな人にはたまらない辞書ではないかと思います。

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