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2008年5月

2008年5月29日 (木)

イキガミ

「イキガミ 1~5」間瀬元朗著(小学館)

原則として、このブログで紹介するマンガは、単発ものか単行本として完結した連載ものに限ってきました。連載マンガでは、途中で設定や画風が変更されることなどしょっちゅうですし、唐突に終了してしまうものもあり、結末まで読まないと、作品について語れないかなと思っているからです。

しかし、今回は、まさに現在「ヤングサンデー」にて連載中の作品を紹介したいと思います。ひさびさに、どきどきするほど面白い作品です。以下にこの作品の設定を書きます。

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2008年5月26日 (月)

棟梁

「棟梁技を伝え、人を育てる」小川三夫/聞き書き 塩野米松(文藝春秋)

小川さんと言えば、高名な宮大工としてテレビや雑誌などでも数多く取り上げられているので、多くの方がご存じのことと思います。実際私もテレビを通じて知りました。仕事に対する姿勢がすばらしい方です。

その小川さんが、自ら作った組織である鵤工舎(いかるがこうしゃ)を後進に譲る(引退する)という本書の広告を見て、購入しました。広告に引用されていた文章が、短いながらも非常に印象的だったからです。

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2008年5月22日 (木)

文庫・新書の文字量に思う

Rogan 先日ご紹介した「知のソフトウェア」という本を読んでいるとき、「なんだか文字が小さいなあ」と感じました。そういえば、「富士山頂」も活字が小さかったような気がします。私の目が老眼になったというのも原因なのですがcoldsweats01、これでも元編集者なので、これらの本の活字が確実に小さいことは分かります。

じゃあ、現在と比べてどれくらい小さくなっているのだろうと思って、自宅の書棚をひっくり返しながら調べてみたら驚きました。

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2008年5月19日 (月)

富士山頂

「富士山頂」新田次郎著(文春文庫)

以前NHKで、プロジェクトXという人気番組がありました。その第1回放送「富士山レーダー 巨大台風から日本を守れ」では、番組の最後に富士山レーダーの設置を指揮した気象庁の官僚が、実は新田次郎という筆名をもつ、藤原寛人さんであったことが明かされます。

このことを番組で初めて知った私は、非常に驚きましたが、新田さん自身がこの件について小説を書いていることも、本書を書店で偶然見つけるまで、まったく知りませんでした。恥ずかしい限りです。

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2008年5月15日 (木)

知のソフトウェア

「知のソフトウェア情報のインプット&アウトプット」立花隆著(講談社現代新書)

近頃書店のビジネス書のコーナーに行くと、「企画書のまとめ方」「説得力のある話し方」「情報整理の仕方」といった、知的活動にまつわる「○○の仕方」の本が花盛りです。困っている人が多いと言うことでしょう。私もそうした本を幾冊か読みました。役に立った部分もありましたが、首をひねってしまうことの方が多かったような気がします。

本書は、「知の巨人」と言われる立花さんが、自ら実践している知的活動の技法を紹介した本です。この本が、「○○の仕方」本と大きく異なるのは、「最適な一般論は存在しないので、自分なりの方法を見つけて欲しい」と言い切っているところです。

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2008年5月 8日 (木)

「ニッポン社会」入門

「『ニッポン社会入門』英国人記者の抱腹レポート」コリン・ジョイス著/谷岡健彦訳(NHK出版生活人新書)

昔から「日本人ほど日本人論の好きな民族はいない」とよく言われます。実際そうした本は星の数ほど出版されていますし、かくいう私も、その手の本は、これまでずいぶん読んできました。「菊と刀」、「不思議の国、ニッポン」といった、この分野の古典とも言える有名どころはもちろん、「和をもって日本となす」などのスポーツもの、「ここが変だよ日本の営業」といったビジネスものなどなど。書棚を見渡すと、よくもまあcoldsweats01という感じです。

しかし本書は、それらとちょっと違いました。上質のユーモアで日本文化や日本語を生活者の視点で論じています。日本人が日本に対して認識を新たにしながら、同時にイギリスを知ることができる、そんな本です。

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2008年5月 5日 (月)

バカ親、バカ教師にもほどがある

「バカ親、バカ教師にもほどがある子ども化する大人たち」藤原和博/川端裕人聞き手(PHP新書)

私事で恐縮ですが、私は昨年度1年間、娘の中学校でPTAの仕事を引き受けました。小学校の時は妻や義母に任せきりだったので、娘の進学をきっかけに、積極的に引き受けてみようと思ったからです。結果的に「PTAをやってよかったなあ」と思っていたとき、本書と出会いました。

著者の藤原さんは、言わずとしれた杉並区立和田中学校校長で、聞き手の川端さんは、PTA経験が豊富な作家です。

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2008年5月 1日 (木)

村上春樹、河合隼雄に会いにいく

「村上春樹、河合隼雄に会いにいく」河合隼雄・村上春樹著(岩波書店)

だれにも1冊は、折に触れて読み返す本があるかと思います。私にとっては、本書がその中のひとつです。最初に読んだのは、まだ編集者だったときでした。当時は、「こうした本が作れる編集者になりたいなあ」と思ったものです。
ですが、同時に自分には到底不可能だとも思いました。ベストセラー作家の村上さんと、高名な心理学者河合さんの対談、しかもそれを、オウム真理教の事件の直後に企画するのですから、すばらしい編集力です。

もう一つ私がうなったのは、本書のページデザインです。対談を魅力的に読めるような工夫がされていました。

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