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2008年5月22日 (木)

文庫・新書の文字量に思う

Rogan 先日ご紹介した「知のソフトウェア」という本を読んでいるとき、「なんだか文字が小さいなあ」と感じました。そういえば、「富士山頂」も活字が小さかったような気がします。私の目が老眼になったというのも原因なのですがcoldsweats01、これでも元編集者なので、これらの本の活字が確実に小さいことは分かります。

じゃあ、現在と比べてどれくらい小さくなっているのだろうと思って、自宅の書棚をひっくり返しながら調べてみたら驚きました。

問題は活字の大きさではなく、文字量でした。10年前や20年前と比較すると、文庫も新書も、1ページ当たりの文字数が大きく減っています。これはどこの出版社でも同様の傾向ですが、刊行年度が適度にばらけて、我が家にあったのが講談社の本だったので、比較してみました。

講談社現代新書での比較

最初の2冊で比較すると、20年間で約30文字程度減少し、06年と07年のたった1年で40文字も減少したことが分かります。もちろん、講談社の他の現代新書が同じ文字数とは限りませんが、それにしても大きな変化です。他社はどうか、ということで、PHPビジネス新書の07年刊行の本を確認すると、講談社と同じ「40文字×15行」そうでした。やはり07年刊行の中公新書の「もしもあなたが猫だったら?」に至っては「38文字×14行=532文字」! 実に知のソフトウエアの79%の文字量です。

次に文庫を調べてみました。

講談社文庫での比較

  • 青春漂流…43文字×18行=774文字(1988年6月刊行)
  • おもしろくても理科…41文字×17行=697文字(1998年3月刊行)
  • ハゲタカ…38文字×16行=608文字(2006年3月刊行)

まず、調べてみて、文庫の方が新書よりも文字数が多いのだと言うことにビックリしました。新書の方が本が大きいのに、ちょっと不思議です。
さて本題。文庫の方は、順調に10年間で約80文字程度減少しています。青春漂流というのは、立花隆さんが青年向け雑誌に連載したルポなので、比較的読みやすい本だったのですが、それでも当時はこれだけの文字数があったのですね。こちらも他社を調べてみましたが、扶桑社文庫07年刊行の本で「38文字×15行=570文字」、ユーリーグの「生き方上手」に至っては「34文字×13行=442文字」でした。生き方上手は高年齢向けの本なので、活字をより大きくする必要があったのだろうと思いますが、それにしても、青春漂流の57%の文字量ですから、ものすごい減り方です。

ページを開いて文字ばかり、という本が敬遠されている、というのは、よく聞きます。そういえば新聞も「メガ文字」とか言って文字が大きくなってます。つまり文字数が減っていると言うことですよね。
しかしそれにしてもこうした風潮が、ここ数年で加速しているという事実を実感すると、ちょっとまずいのではないかなあと思いました。

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