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2008年7月

2008年7月31日 (木)

演技と演出

「演技と演出」平田オリザ著(講談社現代新書)

このブログを読んでくださっている方から、「読まれる本が幅広いですねえ」とよく言われます。改めてこれまでの記事を見直してみると、確かに分野もテーマもバラバラです。いわば放浪型読書とでも言うべき読み方なのですが、実は結構よい読書方法と思っています。

まず自分の興味の幅が広がるのが魅力の1つです。また、ある本の主張が、全く違う分野の本で補強されたり否定されたりする、といった興味深い現象に出会えます。さらに購入当初には想像もしなかった方向でためになる、といたことが少なくありません。本書は、その典型でした。

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2008年7月28日 (月)

友だち幻想

「友だち幻想人と人の<つながり>を考える」菅野仁著(ちくまプリマー新書)

先日紹介した「ケータイ世界の子どもたち」という本が言及していた「同調圧力」ということについてもう少し知りたいなと思っていたとき、この本の存在を知りました。いつものように、「はじめに」の部分を読み始めると、いきなり直球が届きます。

友だちが大切、でも友だちとの関係を重苦しく感じてしまう。そうした矛盾した意識をつい持ってしまうことはありませんか。こうした問題を解きほぐして考え直すためには、じつは、これまで当たり前だと思っていた「人と人のつながり」の常識を、根本から見直してみる必要があるのではないかと私は思うのです。

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2008年7月24日 (木)

名作コピーに学ぶ読ませる文章の書き方

「名作コピーに学ぶ読ませる文章の書き方」鈴木康之著(日経ビジネス文庫)

そもそもこのブックブログを始めた理由は、説明文が上手になりたいと思ったからです。ビジネス文書の大半は、この説明文なのですが、これがなかなか簡単ではありません。報告の中身が多いときやちょっと込み入った企画を伝えなければならないときは、結構工夫が必要です。

基本的には練習しかないと思いますが、世の中には同じ悩みを持つ人が多いと見え、この分野の本は非常に多く出版されています。今回は、コピーライターの方が書いた本を読んでみました。

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2008年7月21日 (月)

格差社会と教育改革

「格差社会と教育改革」苅谷剛彦・山口二郎著(岩波ブックレット)

本書は、岩波ブックレットですから、物理的には非常に薄い本なのですが、内容は濃かったです。社会教育学者である苅谷さんの講演と、政治学者の山口さんとの対談2つが収録されています。苅谷さんは、教育の不平等について早くから指摘をしてきた方です。

政治の専門用語など、一部難解なところがありますが、学校の先生など「教育のプロ」に、ぜひお読みいただきたい本です。いま教育の何が問題なのかを明らかにしているとともに、重要な提言が数多くあります。

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2008年7月17日 (木)

チルドレン

「チルドレン」伊坂幸太郎著(講談社文庫)

先日直木賞が発表されましたが、その前に「伊坂幸太郎さんが、直木賞の候補作となることを辞退」というニュースが報じられました。直木賞や、芥川賞と言えば、最も有名な文学賞なのに、その候補になること自体を辞退した、伊坂さんとは、いったいどんな作品を書いているのだろう、と興味を持ち、本書を購入しました。

本書に決めたのは、本の帯に「伊坂幸太郎、まずはコレ!」と書いてあったからです。さらに「祝!本屋大賞」というのも気になりました。この賞は、「全国書店員が選んだ いちばん!売りたい本」ということですから、ハズレはないだろうと思ったのです。

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2008年7月14日 (月)

12歳からのインターネット

「12歳からのインターネット」荻上チキ著(ミシマ社)

先日ケータイ世界の子どもたちという本をご紹介ました。これは、大人が大人に向けて書いた本でしたが、本書は子どもが読むように書かれた、インターネット利用の指南書です。ただ、単に子ども向けに書かれたインターネットに関する本は、他にもたくさんあります。本書の特徴は、子どもたちにインターネットをできるだけポジティブにとらえてもらい、より有益で安全な使い方を知ってもらおう、というねらいで書かれているということです。

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2008年7月10日 (木)

やめられない心理学

「やめられない心理学」島井哲志著(集英社新書)

おそらく私は、多くの人よりも意志が弱いです。小学校の夏休みの計画倒れに始まって、大学時代の筋トレも中途半端。実行できないだけならまだしも、夜更かしや夜中のどか食いなど悪い習慣が、まったく止められません。

それでも何ら反省することなく、今に至るまでずるずると馬齢を重ねて参りましたcrying。ですから本書を書店で見つけたときは、まさに福音、ということですぐに購入しました。

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2008年7月 7日 (月)

ともだちや

Tomodachiya1_2 「ともだちや」内田麟太郎作・降矢なな絵(偕成社)

先月小学校5年生の授業を見せていただく機会に恵まれました。授業も素晴らしかったのですが、その教室に掲示されていた読書案内が目にとまりました。A君が書いた「ともだちや」という絵本の紹介カード(左の写真)です。物語のあらすじとともに、書籍名の下に「本当のともだち・・・」と書いてあります。これは絵本には書いてありませんから、A君が書き加えたものでしょう。なかなか印象的な表現とレイアウトです。

これを読んで私は、この本がどうしても読みたくなり、書店に注文しました。

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2008年7月 3日 (木)

生物と無生物のあいだ

「生物と無生物のあいだ」福岡伸一著(講談社現代新書)

たいへんよく売れた本のことをベストセラーといいます。一般によく売れた本ほど、より書店で目立つように置かれますから、「よく売れている本だ」ということを根拠に本を買う人が多いのでしょう。私は、ちょっとひねくれていますから、よく売れている本はすぐには飛びつかず、1年ほど経って、まだ売れていたら買うことにしています。

本書もベストセラーですが、私が購入したのは、発行後ちょうど1年経った先月。しかし今回ばかりは、すぐに読まなかった私の不明を恥じました。

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