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2009年9月10日 (木)

思考・発想にパソコンを使うな

「思考・発想にパソコンを使うな 「知」の手書きノートづくり」増田剛己著(幻冬舎新書)

新書ブームと言われて久しい昨今、近頃は「○○するな」という本が多いように感じます。本書もそのうちの一つ。
私にとって、文章生成はもはやパソコン抜きにはあり得ないのですが、著者の増田さんはそれを使うなとおっしゃる。いったいどういうことかと興味を持ちました。

ところが、第1章の半分くらいまでは、「手書きにしましょう」「キー入力では脳が動かない」「メモよりノートです」「ノートはダイエットにいい」といった断片的な情報が語られるだけでした。しかも根拠無く。たとえば「キー入力では脳が動かない」では、「携帯電話でメールを書いている時、脳が動いていないというテレビ番組があった」というのが根拠なのです。「ダイエット」に至っては、某書のパクリでは? などと思ってしまい、正直失敗したかなあと思いました。

ところが「タスクリストに使える」という部分が、私の心にピンときました。「タスクリスト」とは、自分が今後何をしなければならないのか、を記述したリストです。私は、これをパソコンで管理しているのですが、終わった時の処理でいつも悩んでいました。消してしまうと、それが無かったようになってしまいますが、残しておきたい時もあるのです。増田さんは、ノートに次のように書くのだそうです。

□「時間3倍活用術」を読む 山田にやる

つまりこれは「当初「時間3倍活用術」という本を読むことがタスクだったが、読み終わり山田さんにやることになった」という意味です。もちろん取消線はパソコンでも引けますが、こうした移りゆくタスクの場合、そこから矢印が引きたくなったり、補足を書いたりしたくなります。そんなときは、断然手書きが便利です。この具体例を示されて、私は増田さんの言う「ノート」というものに、ようやく興味を持つことができました。

そしてこのノートは、毎日書くことが重要で、当初は「今日はイマイチの日だった」といったことでもよいのだそうです。「それってブログでは?」という読者の疑問に対して、増田さんは、次のように説明しています。

ブログとノートはまったく別のものだ。ブログは他人が読むことを想定したものである。(中略)ノートは公表しないものである。公表しないからこそ、なんでも自由に書ける。固有名詞も秘密も気にせずに書ける。(中略)ブログしか書いていない人にとっては、書かないことが澱のようにたまっているものだ。

心にあるわだかまりを書くことの効用は、「ゆるすということ」にも書かれていました。確かに絶対見せない前提で書くのは、パソコンよりノートだなあと思います。

本書は、以後第2章で著名人のノート術紹介、第3章で具体的なノート作成のポイントについて書かれています。こちらは具体例だけに、興味深く読むことができました。取りかかりこそ感情移入できない本でしたが、結果的には、とても役に立つ本でした。感化されて、ノートまで買ってしまったくらいです。

何事も早とちりはいけません。そういう意味でも、得るところが多かったと感じていますconfident

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