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2009年12月11日 (金)

ツイッター140文字が世界を変える

「ツイッター140文字が世界を変える」コグレマサト+いしたにまさき:著(マイコミ新書)

Windowsが世の中に知れ渡り、多くの人にとってインターネットに身近になった約10年前、「インターネットは世界を変える」と、盛んに喧伝されていました。けれども当時は、通信回線が未整備でしたから、Webページの表示は遅く、通信料も高額でした。それゆえ利用シーンは限定的だったと言えるでしょう。マスコミがいくら騒いでも「これじゃあ世界は変わらねえよな」と思ったものです。

それが今や、社会に必須のインフラの一つとなり、完全に人々の生活に根付いています。その意味では「世界は変わった」と言えるでしょう。しかしこれ以降、ネット業界では「○○で世界が変わる」という言説が次々と出回ることになりました。一頃は大騒ぎだった、ネットとテレビの融合、ASP、Web2.0なんて、もはや誰も言いません。あれはなんだったのでしょうか。

というわけで、最近流行りの「ツイッター」について、ちゃんとフォローしておこうと思って、本書を読んでみました。

私が「ツイッター」というサービス(技術)の存在を知ったのは、今年の春頃。しかし、正直ピンときませんでした。ネット上に自分のつぶやきを投稿する、といっても、誰かが読んでくれる保証はありません。仮に読まれたとして、それが誰なのかは分かりません。こういう不安定なサービスは、どう理解すればよいのだろうかと思いました。
そんなとき「リグレト」というサービスを知りました。以前もご紹介した通り、ここは「凹みをつぶやく」サイトです。このサイトも、ツイッターの技術を使っています。「話題を絞って場所を提供すれば、ツイッターもありだな」と感じました。

最近になって、朝日新聞や毎日新聞がツイッターで情報発信を行っているということを知りました。本書によれば、もう6月から行っていたとのこと。どうやら知らないところでブームが訪れていたようです。

本書の第1章「日本におけるツイッターの歴史」にてある程度整理されています。「ある程度」と書いたのは、歴史が体系的にまとめられているわけではなく、断片的なエピソードが積み重ねられているだけだからです。以後、第2章「ツイッターとは何か?」、第3章「ツイッターを楽しむためには」などと続いてゆきますが、どの章も1章と同じく、エピソードを積み重ねて行くという執筆スタイルです。
とはいえ、このスタイルが問題、というわけではありません。本書の目的「『ツイッターってどんなもの?どこがおもしろいの?便利なの?』という疑問に応える」は、達成しています。私自身も、ツイッターについて大づかみすることができました。

本書がこのような形式を採用しているのは、以下のような事情によるものと思われます。

  • 共著という執筆形式であること
  • ツイッターが今後さらに変化するであろうと予測されること
  • 出版業界がどんどんスピード化していること

近頃は、本書以外にもツイッターについて解説した本が多数出版されています。それらの多くが11月に出版されている中で、本書は10月の出版です。より早く出すために、こうした形式を取ったのではないでしょうか。ですから、いつものように内容をかいつまんで紹介すると、本書の内容そのものになってしまうので、今回はご紹介しません。
その代わり、「あとがき」に印象的な部分がありましたので、ご紹介しましょう。著者の一人である「いしたに」さんが書いておられます。

あるウェブ・サービスが流行すると、人は得てしてその機能などからそのサービスを理解しようとします。ブログ以前はそれでもよかったかもしれません。しかしブログ移行のウェブ・サービスでは、もちろんテクノロジーの理解はある程度必要ですが、そのサービスの上で何が起きているのかを体感し、その後ろに人がいることを感じることが何よりも大事なのです。

「これまでの機能重視を捨て、ユーザー重視、コミュニティ重視へシフトしよう」という重要な視点をもらったような気がしています。とはいえ、著者たちがおっしゃるように、「ツイッターが世界を変える」という考え方に、私はまだずいぶん懐疑的ではありますが。

余談:ちなみに、私のツイッターアカウントは@muratyan79です。よかったらフォローしてみて下さい。あまりつぶやいてませんが。

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