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2010年1月

2010年1月28日 (木)

こんな日本でよかったね

「こんな日本でよかったね―構造主義的日本論」内田樹:著(文春文庫)

最近書店に行きますと、内田さんの本が、目立つ位置に平積みになっています。本当に、どこの書店でもそうです。その上、だいたい毎月1冊は新刊が出ているような気がします。
これはつまり、内田さんが売れっ子作家(教授)ということですが、ひねくれ者の私は、こうなるとあまり読む気がしません。以前やはり毎月本を出し、テレビにも出まくっていた、M大学の先生の本で懲りていましたから。

それほど敬遠していたにもかかわらず、大手書店の平積み攻撃に負けて、うっかり本書を購入してしまいました。そして、これまでの自分の不明を恥じました。

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2010年1月25日 (月)

サヨナラ、学校化社会

「サヨナラ、学校化社会」上野千鶴子:著(ちくま文庫)

読書の意義を一つ挙げるとしたら、「今までの自分にない発想を獲得する」というのがあります。とはいえそれは、結果的にそうなるということです。本選びの時に考えるのは、「面白そうかどうか」だけであり、「役立ちそうだな」とか、「新たな発想を与えてくれそうだぞ」と思って購入することは、まずありません。

本書を読んでみようと思ったのは、「老いる準備」を読んだのがきっかけです。上野さんに対する認識を新たにし、発想の仕方に興味を持ちました。何かもう一冊上野さんの本を、と思って購入したのが本書です。

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2010年1月22日 (金)

逃げの一手

100歳詩集 逃げの一手」まど・みちお:著(小学館)

まどさんが100歳を迎えたというニュースは、11月、新聞で知りました。しかも新しい詩集を出したとのこと。こりゃあ、買わねばならぬと思いはしたものの、近所の書店にはなく、無精な私は、つい先だってまで出会えずにおりました。
それが、このたびようやく読める僥倖に浴したというわけです。

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2010年1月20日 (水)

教師の作法 指導

「教師の作法 指導」野口芳宏:著(さくら社)

一読して、本書は以前ご紹介した「授業の作法」の続編と思いました。著者が同じで、説明の仕方がよく似ており、タイトルも似ているから、というのもありますが、それだけではありません。本書の冒頭、教育界でよく使われながらも、曖昧に使われている3つの言葉、「授業」「指導」「教育」について、野口さんは次のように定義しているからです。

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2010年1月18日 (月)

こども論語塾

親子で楽しむ こども論語塾」安岡定子:著/田部井文雄:監修(明治書院)

先日「そういえば児童書を久しく見に行っていないなあ」と思い立ちました。教科書編集者だった時は、最低月に2回はチェックしに行っていたのに、変われば変わるものです。年末年始は、児童書が充実する時期なので、お気に入りの書店にて、児童書コーナーを久しぶりにじっくりチェックしてみました。最近はどんな本が売れているのか、注目すべき絵本作家・児童文学作家はいないか、面白い企画の本はないか──などなど。

そうして見つけたのが本書です。

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2010年1月15日 (金)

思い込みについて思う

「思い込みについて思う──最近の雑誌記事から」

人についての思い込み」という本を読んでから、自分の思い込みについて意識するようになりました。以来、折に触れて自分の思い込みの激しさに驚かされていますweep

さて、今週読んだ雑誌の中で、自分の思い込みに気づかされた記事が2つありました。

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2010年1月14日 (木)

読む心・書く心

「読む心・書く心―文章の心理学入門」秋田喜代美:著(北大路書房)

北大路書房の「心理学ジュニアライブラリ」のシリーズは、昨年、全部で4冊ご紹介しました。

「ジュニアライブラリ」ですから、本来は中高生向けなのですが、心理学初心者の私には、レベル的にちょうどよく、書店で未読のシリーズを見かけるたびに買うようになりました。
それで最近購入したのが、本書というわけです。

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2010年1月11日 (月)

風に舞いあがるビニールシート

「風に舞いあがるビニールシート」森絵都:著(文春文庫)

以前にもご紹介しましたが「ベストセラーは文庫化されてから買う」というのが、私の読書ポリシーになっています。自分の「読みたい」という気持ちが本物かどうか確認できますし、巻末に解説が付いているのもちょっとお得な気がするからです。

本書も文庫化されるのをずっと待っていたつもりだったのですが、実は昨年4月、既に刊行されていました。

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2010年1月 8日 (金)

日本語が亡びるとき

「日本語が亡びるとき──英語の世紀の中で」水村美苗:著(筑摩書房)

本書に興味を持ったのは、以前ご紹介した日経サイエンスの対談記事です。対談のタイトルは「亡びるか?日本語で考える科学」。非常に興味深く、また怖い話でもあったので、本書は雑誌を読んですぐに購入したのですが、読めずに年末を迎えてしまいました。きっちり腰を据えて読もうと思っていたからです。

結果的に、その判断は正解でした。時間を掛けて一気に読んだことで、本書の内容をよりよく理解できた(たぶん)からです。年初にご紹介するにふさわしい書籍であると言えます。

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2010年1月 6日 (水)

どうぶつしょうぎ

「どうぶつしょうぎ(日本女子プロ将棋協会公認)」(幻冬舎エデュケーション)

ブックブログでなぜ将棋?と思われるでしょうけれど、この将棋、私は書店で購入しました。少し前に週刊文春の人気コラム「先ちゃんの浮いたり沈んだり」にて、先崎学八段が評価していたので興味を持ったのです。女流棋士が開発したというこの将棋、単純に見えて、結構奥が深く、面白いゲームでした。

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2010年1月 4日 (月)

エンゼルバンク9

「エンゼルバンク9―ドラゴン桜外伝」三田紀房:著(講談社)

「ドラゴン桜」というマンガをご存じでしょうか。経営不振に陥った高校が、「東大合格」をキーワードに再生して行く、という物語です。このストーリー展開の中で、大学受験に関わる様々なノウハウが紹介されることから、かなり反響を呼びました。

今回ご紹介するエンゼルバンクは、その社会人版とも言うべき作品です。「ドラゴン桜」に登場した人物のその後、という設定から、仕事とは何か、仕事と人生はどうリンクするかといったことを描いています。現在週刊モーニングに連載中で、最新の単行本は9巻です。「ドラゴン桜」との比較が多くなりますので、以後は「桜」と表記することにします。

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2010年1月 1日 (金)

公立学校の底力

「公立学校の底力」 志水宏吉:著(ちくま新書)

あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

秋頃から、「来年最初に紹介する本は何にしようかなあ」と考えていました。もう辞めてから13年も経つのに、編集者気質が抜けず、「どの本を紹介するか」と同じくらい「いつ紹介するか」を考えてしまうのです。まあ、ほとんど成功していないように思いますがweep

考えた末に決めたのが本書です。タイトル中の「そこぢから」という言葉が、なんだか元気を与えてくれると思いませんか。

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