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2010年2月24日 (水)

週刊誌の記事に思う

Bunshun

週刊文春の最新号(2月25日号)を読んでいたら、左のページに目が止まり、思わず「にやり」としてしまいました。中嶋常幸さんの「日々是ゴルフ好日録」と、渡辺敏史さんの「カーなべ」が掲載されているページです。

「どこが『にやり』なの?」という声が聞こえてきそうですが、まあそうおっしゃらず、画像をクリックしてもう少しご覧下さい。ちょっと不自然な部分がありませんか。
答えは30秒後、じゃなくて続きのページに。

Garaaki

はい、もうお気づきですね。ページの右下、つまり「カーなべ」というタイトル下の不自然な空白域があります。ここは明らかにイラストが入るべき部分。タイトル下には「illustration 師岡とおる」と書いてあるにもかかわらず見当たりませんから、イラストが欠落したものと思われます。なぜ入っていないのでしょうか。出版社のミス? 印刷所のミス? イラストレーターのミス?

正解はもちろん、文春の編集部に訊かないとわかりません。ですが私は、2つの可能性があると思っています。

  1. 師岡さんが締切までにイラストを描けなかった(業界用語で「落とした」)
  2. イラストに重大な問題(事実誤認等)が発見され、修正が間に合わなかった

勝手な想像ですが、原因はおそらく2だと思います。それも事実誤認ではなく、表現上の問題、もっと直截に言えばトヨタの怒りを買ってしまう恐れのあるイラストだったのではないでしょうか。文章はプリウスのリコール問題について、「今回のトヨタの対応は、一見まずいように見えるけど、車のデジタル化ってそれほど難しいことなんだよ」と解説した記事でした。要するにトヨタ擁護の内容ですね。なのにイラストで、トヨタの不興を買ってしまっては元も子もありません。
おそらく編集部ではOKと判断したのでしょう。けれども最終のチェック部署、たとえば校閲部などが問題と判断し、広告部などとの協議の場が設定され、最終的に「不適切」と判断された、という流れだったと想像します。出版スケジュール上、その時点では修正は不可能ですから、唯一残された修正手段である「削除」が行われ、今回のようにぽっかりと穴が空いたような記事ができあがった、というわけです。

雑誌、特に週刊誌は記事の作成から印刷までの時間が非常にタイトなので、こうしたことはよくあります。今回はイラストですが、時には単語や文が削除されているケースも時々見かけます。電車に掲示されている中吊り広告の見出しが欠落した事件もニュースになったことがありました。
スケジュール上だけでなく、最近は訴訟リスクも高まっていますし、何より広告主も減少していますから、こうした現象は今後さらに増えて行くかもしれません。いくら舌鋒鋭い週刊誌といえども、大企業から広告出稿を止められたら、たちまち苦しくなってしまいますから。

今回の記事欠落がそうした自己規制によるものかどうかは定かではありません。単純なミスの可能性もあります。ただ、こうして欠落の原因を妄想することは、週刊誌の愉しみ方の一つではないかと思いました。みなさんはどうお感じになるでしょうか。

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