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2010年4月21日 (水)

新しいタイプの古書店

先日中国地方に出張した際、これまで見たことのないタイプの古書店を見つけました。発売後3か月以内の本なら、文庫でも新書でもコミックでも150円で買い取ってくれるというのです。確かに、店内には発売後間もない本が所狭しと並んでいます。しかも定価よりも安い値段で。
いわば「新しさをウリにする古書店」とでも言えるでしょうか。珍しさに駆られて、つい何冊か購入してしまいました。

そのうちの1冊が本書です。
「 『捨てる!』技術」辰巳渚:著(宝島社文庫)

いろいろな意味でユニークな本でした。

本書はタイトル通り、ものの捨て方の本。ものがあふれる現代では、うっかりすると部屋や机はもので一杯になってしまいます。そうしたとき、「まだ使える」とか「もったいない」という気持ちはひとまずおいやって、「どんどん捨てましょう」というのが、著者の辰巳さんの主張です。以前ご紹介した、「こんどこそ!片づける技術」にもちょっと似ています。世の中片づけられない、捨てられない人が多いのでしょうか。

本書の構成は、大雑把に言って「捨てるための考え方」と「捨てるためのテクニック」の2部構成です。それぞれ次のような10か条が提示されています。

【捨てるための考え方10か条】
第1条 “とりあえずとっておく”は禁句
第2条 “仮に”はだめ、“今”決める
第3条 “いつか”なんてこない
第4条 他人の“とっても便利”は私の“じゃま”
第5条 “聖域”を作らない
第6条 持っているモノはどんどん使う
第7条 収納法・整理法で解決しようとしない
第8条 “これは捨てられるのでは”と考えてみる
第9条 “しまった!”を恐れない
第10条 完璧を目指さない

このタイトルだけで、本書が説いている「捨て方」の中身は、ある程度ご想像いただけることでしょう。たとえば「“いつか”なんてこない」なんてのは、確かにその通りだなあなんて思います。ただ、正直申しまして本書は、この10か条さえ読めば「まあ、あとは読まなくていいかな」といった感じの本でした。それぞれの「条文」を解説した文章は、さほど説得力はなく、示されたデータも出典が明らかでないなど、書籍として基本的な部分さえ押さえられていないところもありました。2003年の発行で早くも絶版というのも仕方がないのではないでしょうか。

とはいえ、本書を通じて、ものに対する思い入れには、ずいぶん男女差があるなと実感できたことは収穫でした。象徴的なのが、本書に示された「捨てたいけど捨てられない物」の第1位は、女性が洋服で男性が本、というデータ。なるほどなあと思いました。私の場合は、どちらも平気で捨てられますけどねsmile

普段書籍を購入するときは、結構念入りに立ち読みして確認するのですが、今回は新しいタイプの古書店ということもあって、どうも脇が甘くなってしまいました。少し反省しています。それでも全体として、某大手古書店チェーンよりは、本を大切にしているかな、という印象を持ちました。今後の動向に期待したいと思います。

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