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2010年7月

2010年7月30日 (金)

宇宙のみなしご

「宇宙のみなしご」森絵都:著(角川文庫)

先日書店で「お、森さんの新刊が出ている」と思って手に取りました。文庫ですから、「単行本はいつ刊行されていたのかな」と思って、最終ページを見てみると、次のように書いてありました。

本書は1994年11月に講談社(単行本)から、2006年6月に理論社(フォア文庫)から刊行されたものに加筆修正し、文庫化したものです。原文の年号は漢数字

加筆修正してまで文庫化するとは、きっとすばらしい作品に違いない、と思って購入しました。結果的に、それはまったく正しい判断でした。

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2010年7月28日 (水)

ルポ貧困大国アメリカII

「ルポ 貧困大国アメリカ II」堤未果:著(岩波新書)

最近は本当にたくさんの本が出版されていますから、読む本を選ぶのが一苦労です。それゆえ新聞や雑誌の書評欄や、書評ブログは貴重な情報源となっています。

本書は、私が毎日閲覧させていただいている書評ブログにて、堤さんの著書が何度か取り上げられていたことから購入しました。評を読んでからの購入ですから、内容はある程度想像していたものの、実際に読んでみると、想像以上の内容でした。

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2010年7月26日 (月)

ビッグイシューの挑戦

「ビッグイシューの挑戦」佐野章二:著(講談社)

「ビッグイシュー」とは、ホームレス支援を目的に創刊された路上販売専門の雑誌です。このブログでも129号142号をご紹介させていただきました。
その雑誌を発行している会社の代表である佐野さんが、立ち上げの経緯や苦労、現状の成果と問題点、思い描く未来などについて書いたのが本書です。帯には、それがとても端的に示されていました。

ホームレスが売る「奇跡の雑誌」
「百パーセント失敗する」と言われた「ビッグイシュー」を日本に根付かせた、その軌跡を描く!

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2010年7月23日 (金)

「読む」だけダイエット

心理学の先生が教える 『読む』だけダイエット」市村操一・小澤まや:著(三笠書房王様文庫)

読書でダイエット」とばかりに、買ったまま放置していた本を優先的に読んでいたところ、なんとも皮肉な本を発見しました。2年ほど前に、「さすがに痩せないとまずいかなあ」と考えて、購入し「これを読んだら実践してみよう」と思っているうちに、お蔵入りにしてしまった本でした。

今回改めて読んでみて、いろいろと考えさせられました。ダイエットのスタート時に本書を読んだとしても、おそらくピンとこなかったでしょう。けれども、一定の成果を出した今では、本書の主張がとてもよく理解できます。山と同じで、登ってみて初めて見える景色というのが確かにあるのだなあと実感しました。

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2010年7月21日 (水)

あらしのよるに

「あらしのよるに (全7巻)」木村裕一:著/あべ弘士:絵(講談社)

「シリーズあらしのよるに」と銘打たれたこのセットは、ずいぶん前に刊行された本ですし、映画や小説にもなっていることから、ストーリーをご存じの方も多いことでしょう。国語の教科書にも採用されたことがあるようです。
私自身は、あべさんの絵が好きで、小学生の子どもと一緒に読もうと考えて本書を購入しました。それなのに、最近まで読まずじまい…。子どもはすでに高校生になってしまいましたcoldsweats01

先月本棚の肥やしになっていた6冊を一気に読み終え、ブログに書こうとしてビックリしました。左にご紹介している通り「全7巻」とあります。「ええええっ? 6巻で完結じゃないの!?」ということで、あわてて7巻を購入し、読み終えました。

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2010年7月19日 (月)

世界は分けてもわからない

「世界は分けてもわからない」福岡伸一:著(講談社現代新書)

ベストセラー「生物と無生物のあいだ」は、その内容もさることながら、何よりその書きぶりに圧倒されました。良い意味で科学者らしくない文章でしたから。私はすっかりファンになってしまい、刊行される書籍はすべてチェックし、週刊文春のコラムも、毎週楽しみにしています。

その福岡さんが、講談社現代新書から出した第2弾ということで、たいへん期待してすぐに購入しました。なのに、読んだのはつい最近でした。気合いを入れて読もうとして、ついつい後回しになってしまいました。

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2010年7月16日 (金)

JWord本プレ

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「子供たちに素敵な本との出会いをプレゼントしよう!」

書籍関連の情報を検索していたら、検索サービスを展開するJWord社のユニークな社会貢献活動を発見しました。「子供たちに素敵な本との出会いをプレゼントしよう!」という活動です。これは、小学校に、本を100万円分寄付してくれるというもので、なかなかよい取り組みだと思いました。

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2010年7月14日 (水)

人民は弱し 官吏は強し

「人民は弱し 官吏は強し」星新一:著(新潮文庫)

最相葉月さんの「星新一 1001話を作った人」を読んだとき、本書の存在を知りました。星さんが、父上であり星製薬創業者である、星一(ほしはじめ)を描いた作品です。
ニヒルなユーモアを込めたショート・ショートを多数書かれた星さんのことですから、本書もてっきりブラックユーモアが込められた作品かと思っていました。明治時代風のタイトルも、そんな雰囲気を醸し出しています。

しかし、その予想(期待)は見事に外れました。そんな甘い本ではなかったのです。

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2010年7月12日 (月)

餃子屋と高級フレンチでは、どちらが儲かるか?

「餃子屋と高級フレンチでは、どちらが儲かるか?」林總:著(ダイヤモンド社)

以前ご紹介した「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」は、すでに社会現象と言えるほどのベストセラーになっています。「もしドラ」という略称も定着しました。「経営学」しかも、「ドラッカー」ということで、普通なら敬遠される内容を、うまいこと物語仕立てにしたのが奏功したのでしょう。

本書は、そうした手法のビジネス書の走りと言えるのではないでしょうか。ここで取り上げられているのは「会計学」。2006年の発売当時、物語仕立ての会計学入門書として、結構話題になったように思います。

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2010年7月 9日 (金)

相手に「伝わる」話し方

「相手に『伝わる』話し方 ぼくはこんなことを考えながら話してきた」池上彰:著(講談社現代新書)

近頃書店に行くと、池上さんの本が「これでもか」というくらい、たくさん並んでいます。以前ご紹介した「伝える力」という本も、「○万部突破!」といった勇ましい帯が着けられていました。これは、池上さんがテレビで大人気ということもありますが、それ以上に、分かりやすく納得できる本だからではないでしょうか。

本書の刊行は2002年。池上さんがNHKに在職していたときに書かれたようです。刊行時期から考えて、池上さんの「伝えることを伝える」仕事の第一歩になった本といってもよいのではないでしょうか。それは「はじめに」に書かれた執筆のきっかけのエピソードからもうかがえます。

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2010年7月 7日 (水)

「悩み」の正体

「『悩み』の正体」香山リカ:著(岩波新書)

書店で初めて目にした新書を購入するとき、「まえがき」と「目次は」必ずチェックします。この部分は、書籍の内容はもちろん、個性や特性が表れる部分だからです。特に「まえがき」に関しては、文章が長くなればなるほど、その傾向が顕著であるように感じます。執筆動機や背景、内容に関わるエピソードや著者の経験など、著者の素の部分が垣間見えるような気がするからかもしれません。

本書の「まえがき」も、なかなか魅力的な文章でした。「精神科の診察室に来るのは、はっきりした「心の病気」を背負っている人ばかりではない」と書き出され、介護苦と生活苦に苛まれている女性の「悩み」が紹介され、これは20年前なら悩みにならなかった「悩み」であるとして次のように続きます。

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2010年7月 6日 (火)

毎日ボートマッチ

Vote

まもなく参議院選挙の投票日です。投票する候補者や政党はもう決まったでしょうか。

選挙のたびに思うのですが、投票先を選びたくてもなかなか情報がないというのが現実です。選挙公報では名前や経歴しか分かりませんし、新聞は公平性を期す観点からか無難な情報しか掲載されません。困っていたところ、最近役に立つWebサイトを発見しました。

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2010年7月 5日 (月)

落語論

「落語論」堀井憲一郎:著(講談社現代新書)

堀井さんの書籍としては、以前「落語の国からのぞいてみれば」をご紹介しました。落語を入口に、江戸文化を紹介した本です。本文中に登場する落語や、執筆の参考にした文献を解説した巻末部分がとても充実しているのが特徴的でした。文章は口語的で、ユーモアもたくさんちりばめられています。ですから、週刊文春の人気コラム「ホリイのずんずん調査」と同じ感覚で読むことができました。

ところが今回の「落語論」は、少々様子が違います。文章が口語的であることやユーモアがちりばめられている点は同じなのにもかかわらず、なんだか怒っているような感じの文章なのです。

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2010年7月 2日 (金)

蹴りたい背中

「蹴りたい背中」綿矢りさ:著(河出文庫)

綿矢さんが本作によって、史上最年少で芥川賞を受賞したのは、もう6年も前になります。当時ものすごく話題になりました。単行本は127万部も売れたのだそうです。私が購入したこの文庫版も、2008年9月の時点で22刷ですから、いかに売れたかが分かります。

当時も非常に気にはなっていたのですが、「流行り物は廃れた頃に読む」のが主義の私は、当時ぐっとがまんしたのを覚えています。今回見つけた本書は、近頃の文庫にしては珍しい低価格。早速読んでみることにしました。

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