« 2010年11月 | トップページ | 2011年1月 »

2010年12月

2010年12月31日 (金)

偽りのマリリン・モンロー

「偽りのマリリン・モンロー」松本侑子:著(集英社)

本書は約20年前に購入した本です。当時、やはり松本さんの作品である「巨食症の明けない夜明け」を読んで強いインパクトを受けました。過食と嘔吐を繰り返す主人公の不安と孤独に、リアリティを感じた記憶があります。それと「巨食症」という造語センスにも惹かれました。

この印象が強烈だったことから、続いて出版された本書に興味を持ちました。帯には「気鋭のスリリングな野心作」とあります。主人公は女性フォトグラファー。本書は、こんな書き出しで始まります。

続きを読む "偽りのマリリン・モンロー"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年12月29日 (水)

デジタル時代の著作権

「デジタル時代の著作権」野口祐子:著(ちくま新書)

最近の著作権は、小さな改訂を繰り返し例外もどんどん増えているので、そろそろ勉強しなくちゃな、ということでタイトルだけ見て本書を購入しました。目次すら確認しなかったので、正直読む前はさほど内容に期待もせず、「新しい知見がひとつ得られればそれでいいや」くらいの気持でした。
ところが本書は、予想以上に(と言っては失礼ですが)実にすばらしい本でした。

続きを読む "デジタル時代の著作権"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年12月27日 (月)

社長を出せ!

「社長をだせ!―実録クレームとの死闘」川田茂雄:著(宝島文庫)

このところ、永く積ん読状態だった本の棚卸しをしています。本書を購入したのは、2003年。客先へ謝罪に出かける仕事が少なくなかったことから購入しました。

当時こうした「クレーム本」は、結構出版されていた中で、本書に決めたのは、ベストセラーだったからではありません。帯に書かれた文章が決め手でした。

続きを読む "社長を出せ!"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年12月26日 (日)

ケータイが変えたもの

Ketai約20年間に購入した「シュガータイム」、今は読売新聞の傘下となった中央公論社から出ていました。当時の価格は1000円。安かったなあと思います。世の中デフレで、いろんなものが20年前より値下がりしているのに、本や雑誌だけが順調に値上がりしているのは、なぜなんでしょう?(といいつつ、理由は分かってますが)

さて、それはともかく、「シュガータイム」を読んでいて、作品の価値とは別なところで気になったことがありました。

続きを読む "ケータイが変えたもの"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年12月24日 (金)

シュガータイム

「シュガータイム」小川洋子:著(中央公論社)

学生時代の思い出はどのように記憶されていますか。うれしかった、腹立たしかった、悲しかった、楽しかった、様々な思い出はあるものの、総じて美しいものとして記憶されている方が多いのではないでしょうか。かく言う私もそうです。これは、私たちの脳にそうした働きがあるから、という説もあるようですが、本当のところはよく分かりません。

こんなことを考えたのは、本書を読んだから。主人公の行動や心情を追ううちに、いつの間にか自分の学生時代はどんな時間だったろうかと考えていました。

続きを読む "シュガータイム"

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2010年12月22日 (水)

本当に使えるウェブサイトのすごい仕組み

「本当に使えるウェブサイトのすごい仕組み」佐々木俊尚:著(日経ビジネス人文庫)

インターネットが普及し始めた、1996年頃、Webサイトを紹介した本や雑誌がずいぶん発行されていました。当時はまだ更新頻度も少なかったですし、何より検索エンジンがさほど高性能ではありませんでしたから、本による紹介というのは、重要な情報源でした。

現在では、ブログやTwitterなど個人の情報発信ツールが非常に発達していますし、検索エンジンの性能もいいですから、こうした書籍はすっかり絶滅したと思っていたら、ありました。しかも著者は「電子書籍の衝撃」を書いた佐々木さんです。いったいどんなサイトをどのように紹介しているのか、興味を持ちました。

続きを読む "本当に使えるウェブサイトのすごい仕組み"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年12月20日 (月)

電子書籍の時代は本当に来るのか

「電子書籍の時代は本当に来るのか」歌田明弘:著(ちくま新書)

秋も深まった頃から、「電子書籍用端末」と銘打った端末が各社から発売・発表されています。各社とも「電子書籍の時代はすぐそこに」というプロモーションを展開しています。私自身も、「電子書籍の衝撃」を読んだとき、その流れは必然だと思いました。実際アメリカでは、相当普及しているようですし。

けれども本書の著者である歌田さんは、大きな流れにおいて電子書籍化は「起こりえるかも知れない」としながらも、「すぐに普及」というのは難しいのではないかと主張しています。そこには、日本固有の根深い問題があるというのです。

続きを読む "電子書籍の時代は本当に来るのか"

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2010年12月17日 (金)

日教組

「日教組」森口朗:著(新潮新書)

授業の復権」を紹介した際、著者の森口さんからブログコメントにてご紹介いただいたので、本書が発売されるのを楽しみにしていました。昨日購入して奥付を見ると、発行日はなんと2010年12月20日! 生まれて初めて、発行日前に新書を購入たことになります(だからアマゾンにも書影データがまだ届いていない模様)。文字通り新書ですねhappy01

それにしてもタイトルが「日教組」。う~ん、一直線です。しかもサブタイトルすらない潔さ。期待半分、不安半分でぱらぱらと読み出したら、あまりの面白さに読むのが止まりません。一晩で一気に読んでしまいました。

続きを読む "日教組"

| | コメント (6) | トラックバック (0)

2010年12月15日 (水)

続 見える学力、見えない学力

「続 見える学力、見えない学力 読み、書き、計算は学力の基礎」岸本裕史:著(大月書店)

本書は、タイトルの通り「見える学力、見えない学力」の続編です。前回の本は、改訂版とはいえ、書かれたのがずいぶん前でしたから、続編が出ていると知り、興味を持ちました。それぞれの主張は同じなのか違うのか。違うとすれば、どこが、なぜ違うのか、といったことを知りたかったのです。

結論から申しますと、内容は当然ながらほぼ変わりません。それどころか、さらに先鋭化していました。「はしがき」では、本書が刊行された2001年頃「学習内容の精選」で大いに話題となった、学習指導要領に代表される教育に対して激しくかみついています。

続きを読む "続 見える学力、見えない学力"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年12月13日 (月)

電子マネー革命

「電子マネー革命 キャッシュレス社会の現実と希望」伊藤亜紀:著(講談社現代新書)

書店で本書を見かけたときは、「また革命ですかsign04」と思いました。ぱらぱらとページをめくってみると、ページがグレーになっている部分があって、そこには、なにやら小説風の文章が展開しています。ううむ、怪しい。

「二匹目のどじょう感」あふれるタイトルに、際物っぽい本文。普通なら絶対買わないのに、帯にある「来るべきお金革命の驚くべき可能性をわかりやすく解説!」という文言に惹かれて、つい購入してしまいました。そしてそれは、結果的に大正解でした。

続きを読む "電子マネー革命"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年12月12日 (日)

「きんこん土佐日記」の謎

Kinkon

今月1日から、「きんこん土佐日記」へのアクセスが急増しています。昨日(11日)までで累計約400ユーザーがおいでになりました。平均すれば、1日あたり約36ユーザーとなりますが、最初の1週間の勢いがものすごく、特に12月1日と3日は100以上!。トップページよりもアクセス数が多かったのですから驚きます。

いったい何があったのでしょうか!?

続きを読む "「きんこん土佐日記」の謎"

| | コメント (3) | トラックバック (0)

2010年12月10日 (金)

白銀ジャック

「白銀ジャック」東野圭吾:著(実業之日本社文庫)

先日都内の大手書店に参りましたところ、本書が山積みになっていました。「実業之日本社、文庫初参戦!」といったような内容のPOPとともに、大量に並べてあるので、いやでも目に付きます。
しかも本書は、月刊誌に連載されたものを、単行本を経由せず直接文庫化した本とのこと。「へえ」と思い、内容も確かめず、購入してしまいました。

続きを読む "白銀ジャック"

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2010年12月 8日 (水)

教育幻想

「教育幻想 クールティーチャー宣言」菅野仁:著(ちくまプリマー新書)

以前読んだ菅野さんの著書「友だち幻想」には、いろいろと啓発されました。その後の書籍の読み方やニュースの捉え方、わが子を含め中高生とのつきあい方が、大きく変わったように感じています。本書はその第二弾ということで、期待して手に取りました。

サブタイトルは「クールティーチャー宣言」となっていて、帯には「『立派な人を作る』は幻想です。」と書いてあります。ううむ、近年「クール」といえば、カッコイイという意味で使われることが多いですが、もしかして冷たい先生になれということ? このあたり、かなり気になります。

続きを読む "教育幻想"

| | コメント (2) | トラックバック (1)

2010年12月 6日 (月)

ジェネラル・ルージュの伝説

「ジェネラル・ルージュの伝説」海堂尊:著(宝島社)

本書は、「ジェネラル・ルージュの凱旋」の記事をトラックバックさせていただいたブロガーさんより紹介してもらった本です。なので立ち読みはもちろん、目次の確認すらせずに購入しました。
タイトルから、いわゆる「外伝もの」なのかなと想像していました。今風に言うならスピンアウト小説。けれども実際には、外伝以外の話題が満載の、海堂さんのサービス精神あふれる一冊でした。

続きを読む "ジェネラル・ルージュの伝説"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年12月 3日 (金)

梅棹忠夫語る

「梅棹忠夫語る」聞き手:小山修三(日経プレミアシリーズ)

本書の帯には、次のように書いてありました。

あきらめたらあかんのです!
死の直前まで語り通した、自らの生きざまと哲学。

「なんと大げさな」と思いつつ、「はじめに」を読んでみると、そうでもないことがわかりました。大病を患った梅棹さんを励まそうと、小山さんが対話を企画し、それをまとめた最後の一冊が本書なのだそうです。
最後の一冊なのに、いや最後の一冊だからこそなのか、本書の内容は、「本当にこれが最後の言葉?」と思うほど、熱く、力強いものでした。

続きを読む "梅棹忠夫語る"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2010年11月 | トップページ | 2011年1月 »