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2011年4月13日 (水)

がんばれ理論社?

昨年の11月に、「がんばれ理論社」という記事を書きました。良書を出版していた理論社を応援しようと言う書店の企画に賛同した、という話題です。そして、そのときに購入した「この世でいちばん大事な「カネ」の話」という西原理恵子さんの著作を紹介しました。

その後再建のスポンサーも見つかったと聞き、安心していたのですが、先月ビックコミック・スペリオールを読んで驚愕しました。現在理論社と西原さんの間でトラブルになっているようなのです。そう言われてみると、左の書影に新品の価格が記載されていません。ベストセラーにもかかわらず、どうやら絶版になったようです。

ことの顛末は、先月25日発売号と、今月の8日発売号に掲載された、西原さんの連載「人生画力対決」に描いてありました。先月号に記載された内容を、私なりに要約してみます。

理論社は倒産する前、「この世でいちばん大事な「カネ」の話」を無断で8万冊も増刷していたとのこと。倉庫や流通段階の書籍は回収したものの、店頭の書籍はそのまま販売されるらしい。倒産で西原さんの印税2000万円は踏み倒されたあげく、いわば不正コピーの本が出回っているというわけで、西原さんとしては泣きっ面に蜂。
不正コピー本は、新会社で販売できるわけもなく、処分されるということで、西原さんは共同著作権者とともに全冊引き取りを要望。しかし最初は拒否されたとのこと。

事実とすれば実に残念なことです。「理論社はいい本を出しているから、みんなで応援しよう」という記事は、私だけでなく、多くの人がブログで訴えていました。理論社は、倒産前から不正に手を染めていた上に、新会社も誠実さに欠けることになります。応援しようという気持ちを踏みにじられた思いです。
今月発売のスペリオールには、さらにその続きが書かれていました。

西原さんの主張を受け容れ、新会社の担当者は面会を受諾。しかし提示されたのは、「引き渡す書籍は数十冊にとどめる」とか、「再版する場合は市中在庫と同価格にする」といった、手前勝手な条件が示されたとか。当然、西原さんとその弁護士はそれらを拒否。ものが旧経営陣による不正コピーである上、西原さんへの印税支払いを踏み倒している以上、そうした条件提示すること自体が不当である、というのが西原さんの見解。

結局「この世でいちばん大事な「カネ」の話」は、体裁を変更してユーメイドという出版社から発売されるそうです。価格は790円で。そしてこの本の印税は、すべて東日本大震災の義援金として寄付されるのだとか。

以上は西原さんのマンガによる主張、しかもエンターテインメントとして描かれていますから、事実がどこにあるのかは分かりません。けれどもこれがもし事実なら、何も知らずに市中在庫を1365円で買わされる人はたまったものではありません。
「よりみちパン!セ」のシリーズは、私も気に入っていただけに、こうした事態はかなり残念です。不正増刷がもし事実なら、西原さん以外の著書でも行われていたと考えるのが普通です。

彼女の主張が事実と異なるなら、新会社は、サイト等で反論なり説明を掲載すべきでしょう。そうでないなら、コストを掛けてでも市中在庫を引き上げるべきです。透明性とコンプライアンスは企業経営の基本。児童書を出版する企業なら、特にそれが求められるはずですから。

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