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2012年5月 9日 (水)

関大初等部式 思考力育成法

「関大初等部式 思考力育成法」関西大学初等部:著(さくら社)

 本書は、関西大学初等部が取り組んでいる、思考力育成の学習(ミューズ学習)の考え方と、その授業の実例を説明した本です。
理論編とも言うべき第1章「関大初等部式 思考力育成法」と第2章の「実践編」で構成されています。第1章の目次を以下にご紹介しましょう。なかなか興味深いタイトルが並んでいます。

  1. 思考力を育成する
    • 「考える」とは何なのか
    • 「思考力育成」を教育の柱に
    • 知識の習得のみでなく
    • 体験や感覚に基づく思考を
    • 授業を変える
  2. 「思考スキル」とは
    • 行動レベルで「思考」をとらえる
    • 思考スキルの整理
  3. 考えることを考える学習――ミューズ学習
    • 「思考スキル」を習得する場
    • ミューズ学習の特長
  4. 評価基準をつくる――ルーブリック
    • ルーブリックについて
    • ルーブリックの作成と実際
    • 教育的効果
 この中で特に「思考スキルとは」と「評価基準をつくる」は参考になるでしょう。
 「思考スキルの整理」では、思考に関する先行研究の中から、実践者が学年実態に応じて整理統合していった過程が分かりやすく示してあります。また、ルーブリックについては、実践に即した具体的な説明がなされています。授業のビデオでも毎度登場するので、それをご覧になった上でお読みになれば、さらに理解が深まることでしょう。
 いずれにしても、従来は専門書に理屈中心で書いてあったスキルや評価に関する内容が、本書では実践ベースで書かれている、というのが特長です。

 さらにここに書かれた授業のビデオが「教職ネットマガジン」にて見ることができます。5月から2月まで定点取材をしているので、ミューズ学習の実際だけでなく、子どもたちの成長の様子もご覧いただくことができます。

 以上ご紹介した資料と書籍は、併せてご覧になることをお勧めします。言うまでも無いことですが、シンキングツールは一つの道具に過ぎません。その背景を知り、子どもたちに付けたい力を整理した上でお使いいただくのがベストだと思いますので。

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