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2016年3月14日 (月)

小泉今日子書評集

「小泉今日子書評集」小泉今日子:著(中央公論新社)

 タレントさんが書いた書評集ということで、本書を書店で見つけたときは、正直上から目線で手に取りました。「書評はそう簡単じゃないぞ」と。しかし、立ち読みで「はじめに」を読んだだけで、衝撃を受けました。
 ここには、本を読むようになった経緯、そして、久世光彦さんに師事した経緯が、ごく自然な形で書かれていたからです。さらには、こんな言葉で結ばれていました。

本を読みたくなるような書評を目指して十年間、たくさんの本に出会った。読み返すとその時々の悩みや不安や関心を露呈してしまっているようで少し恥ずかしい。でも、生きることは恥ずかしいことなのだ。私は今日も元気に生きている。

 どうですか。この1段落を読んだだけでも、かなりの書き手であることはおわかりいただけると思います。従って、本書で紹介されている97冊の書評のクオリティは、容易に想像できることでしょう。
 書きぶりや文章の長さはまちまち。取り上げられた本のジャンルも様々。しかし確実に読者の心を捉える書評の数々は、これまでに類例のないものと言ってもよいでしょう。とても私には書けない文章だと思いました。と同時に、「あまちゃん」などで見せた、あのすばらしい演技の源泉は、こうした文章力に支えられているのではないかとも。

 いずれにしても、本が少しでも好きな方なら、一度は目を通しても損はしない、そんな書評集です。私も多少は本を読んでいるものとして、強くおすすめします。

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