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2016年4月14日 (木)

ナマステ! 会いたい友だちと

「ナマステ! 会いたい友だちと――友情は国境を越える」関西大学初等部6年生:著(さくら社)

 本書は「関西大学初等部6年生:著」となっている通り、子供たちが自分たちが取り組んだ、総合的な学習(国際理解)の成果について語った本です。
 国際理解教育は、多くの学校で取り組まれていると思いますが、この学校の取り組みはひと味違います。それは、実際にインドの子たちと交流したことではありません。「なぜこの活動に取り組むのか」という課題設定に、多くのコストをかけていることです。

 当初子供たちは、この活動の意義を見出すことはできませんでした。それはそうでしょう。大人だって、外国には関心のない人が多い中、経験の少ない小学生たちが、日本では決して情報が多いとは言えないインドの子供たちと交流するというのですから。
 しかし、総合的な学習の研究会では、案外この部分は、割愛されるか曖昧にされるのでは無いでしょうか。「え~そんなのやるの~」って子がいたとしても、発言しないか、発言してもなかったことにしてしまうことがあるのではないでしょうか。
 その点この本では、その部分に最も多くのページを割いています。だからこそ、子供たちが自分自身の言葉で書く意味があります。

 それゆえ、本書では、顕在化している指導者の言葉は前書きにあるだけです。しかし、子供たちの様子を呼んでいくと、そこから指導者の意図がほの見えるようになっています。これは、先生方にとっては参考になる部分ではないでしょうか。

 もちろん最終的には意義ある学習活動になったから本になったのであり、本にするというゴールがあったからこそ、子供たちも自分たちの活動をメタ認知することができたという部分はあると思います。そして、一般の学校では、活動の履歴を書籍、しかも一般書にすることなど到底できることではないと思います。
 しかし、だからといって参考にならないわけではありません。メディアを使って第三者に伝えるという活動を設定することで、子供たちはさらに思考を深めることができるのです。子供たちが、本書のまとめとして書いている言葉に、その思いを強く感じました。

 「先生にやらされた活動」で始まり、「先生の活動」でニランジャナの友だちに国際協力したということで終わりたくない。かといってすらすらできた活動ではない。途中何度も国際協力の目的や私たちが本を書く目的を確認しあったりしました。悩んだり考えたりしました。つらいなあと思うことだってありました。それでも活動を続けてきたのは、とにかくみんなそれぞれに思いを持っていたからです。

 だからこそ私たちの考えである「国際協力をしてつながりを深める」意見に共感や理解をしてくれる人がいたら、成果が認められた感じがして最高の気分です

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