« 村上春樹は、むずかしい | トップページ | 有名すぎる文学作品をだいたい10ページくらいの漫画で読む »

2016年6月 1日 (水)

小1担任の指導の極意

「スペシャリスト直伝! 小1担任の指導の極意」宇野弘恵:著(明治図書)

 本書はタイトル通り、小学校1年生を担任するための「極意」が書かれた一冊です。
 第1章では、1年生の担任としての仕事の全体像が示され、第2章では、子供たちが入学してくる前の仕事マニュアル、第3章は入学式から1週間の仕事マニュアル、第4章では入学式から1か月の仕事マニュアルが詳細に書かれています。

 要するに、1年生の担任として、最も大きなイベントは入学式だということが分かります。入学式の準備を綿密に行い、その後、学校の決まり事やお作法、楽しさなどを、うまく伝えていかなければなりません。
 本書ではそれが時系列で示されている上に、具体例によって説明されているので、あまり経験のない先生にとっては大いに参考になることでしょう。第5章では行事マニュアルが示され、第6章では保護者とのかかわりについても書かれています。このあたりはベテランの先生でも参考になるところが少なくないのではないでしょうか。
 本書を読むと、ひとくちに「小学校の先生」と言っても、その仕事は担任する学年によって、大きく異なるのだと言うことがよくわかります。そして1年生の担任の仕事を、これだけ詳細勝つ具体的にまとめた本書は、とても価値のある一冊だと感じます。

 ただ、その一方で、本書の編集上の課題も浮き彫りになりました。挙げられている具体例とその説明は分かりやすいのですが、話題ごとに述べ方がまちまちなのです。たとえば「特別支援教室との連携」では、真っ先にすべきことから書き出されている一方で、「入学式までのスケジュール作成」では、学校の状況説明から書き出されています。
 本書はマニュアルなので、たとえば各項目が「なぜそれが必要なのか」から書き出されていれば、読者に時間がなかったとしても見出しを見るだけである程度理解できたと思われます。これは、著者ではなく編集者の責任でしょう。

 これから1年生の担任は、ますます難しくなることでしょう。本書を下敷きにして、多くの先生方の知見が集約されることを期待しています。

|

« 村上春樹は、むずかしい | トップページ | 有名すぎる文学作品をだいたい10ページくらいの漫画で読む »

教育書」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/29188/63668447

この記事へのトラックバック一覧です: 小1担任の指導の極意:

« 村上春樹は、むずかしい | トップページ | 有名すぎる文学作品をだいたい10ページくらいの漫画で読む »