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2017年2月17日 (金)

総合教育技術2017年03月号

「総合教育技術 2017年 03 月号」(小学館)

 今月は3つの特集で構成されています。
 まず最初は、「新学習指導要領答申徹底分析」ということで、今回の学習指導要領策定に中心的に関わった無藤隆教授、天笠茂教授、市川伸一教授、文部科学省の大杉室長に話を聞いています。
 おそらく、今新学習指導要領を考える上でのオールスターキャストです。この記事ができた時点では、指導要領の文言は公開されてはいないものの、この記事の文章と、今般公開された新学習指導要領を照らし合わせれば、どんな背景から、何をねらってどう書かれているのかがよくわかる構成になっています。

 第2特集は、「PISAおよびTIMSS調査が示す日本の教育課題」ということで、国際的な学力調査の結果をどうとらえ、次にどう生かすかというお話です。乱暴に言えば、着実に成果は上がっているという話なので、現場の先生方にとっては、元気の出る内容ではないでしょうか。

Photo

 第3特集はデジタル教科書の話題です。新しい学習指導要領においては、各社から紙の教科書に加えてデジタル教科書が発行されることになる見込みになっています。左は特集の扉ページです。ご覧の通り、多方面の有識者に取材した特集です。
 冒頭は、堀田先生による、デジタル教科書の位置づけや意義についてのお話がありました。続いては、教科書会社大手2社の責任者が語るデジタル教科書。2社ではちょっと異なるデジタル教科書へのスタンスの違いが興味深い内容となっています。それから、現場代表としては、杉並区立天沼小学校の福田校長から、デジタル教科書の教育効果について。当初は懐疑的だったところが、大きく変わったとおっしゃっています。
 それから、デジタル教科書を待ち望む「DAISY」という規格を推進してきた団体のお話、端末数が激増するということはICT支援員の立場からどう見えるのか、といったお話が詰まっています。

 今月は、特集以外の連載コラムも特に充実しています。
 たとえば、多賀一郎先生による教師教育のコラムでは、研究授業を取り上げていました。ある学校で行われた教師主導型の研究授業。参観者の多くが批判し、授業者も反省する中、多賀先生は「まあまあ良かったよ」と褒めました。なぜ褒めたのか、どこを褒めたのか。ここに研究授業を成功させるヒントがある、と多賀先生は言います。
 教師主導型の授業は良くない、研究授業など意味はないといった、課題を単純化した議論は害悪が多いということがよくわかる論考でした。授業の課題は、目の前の事案に向き合って、誠実に考えていくことが必要なのだと、改めて思わせてくれたコラムでした。
 ぜひご一読下さい。

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