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2017年4月16日 (日)

総合教育技術 2017年 05 月号

「総合教育技術 2017年 05 月号」(小学館)

 今月の総力大特集は「教師をアクティブ・ラーナーに変える校内研修」です。3月末に告示された新学習指導要領を受け、そこに示された内容や方法を校内研修でどう周知・実践するか、というテーマの特集となっています。
 パート1では、まず秋田県教育庁の工藤氏による、秋田県の教員研修の紹介がありました。「コアティーチャー」という制度は、他地域でもお手本にできそうなものだと感じます。英語やプログラミングなど、新しいものが増える一方、教科内容も増えていますので、こうした教科別の取り組みが現実的ではないでしょうか。
 続いて群馬大学の濱田氏は、各地の取り組みを紹介しています。「校内研修は、ゆっくりと継続的に」という主張が印象的でした。
 このほか、各地の学校の取り組みも紹介されています。

 第2特集は「『忙しすぎる学校』を変える3つの提言 学校こそ『働き方改革』を」です。国内の他の職業や海外の教員とくらべても働き過ぎの日本の教員の現状を分析しています。論客は、教育行政がご専門の明星大学・樋口修資先生、先日文科省の学校業務改善アドバイザーに就任した妹尾昌俊氏、北海道の公立小学校教師である山田洋一先生の3人です。それぞれの視点から多忙克服のための提言や、方策の提示をしています。3人とも、教員評価のあり方、働きがいや生きがいについて言及しているのが印象的でした。

 そのほか強力連載陣のコラムも充実しています。
 野口芳宏先生は、指導要領が改訂されるたびにくり返される喧噪から一歩身を引き、教育の本質を問うべきということで、基礎基本や古典の重要性について言及しています。
 多賀一郎先生による教師教育のコラムでは、「教師の考えを押しつける・子供の様子に気を配らない・欠点ばかりを指摘する」教師はいるか?という問いから始まりました。もちろんこんな教師は失格です。しかし、新任教師の指導となると、こういうふるまいをするメンターが少なくない、という記事でした。

 堀田龍也先生の「間違えないICT」では、新しい学習指導要領の総則で明記された「情報活用能力」とICT活用の関係についてのお話です。情報活用能力は、各教科の学習の中で育てていくのだけれども、力を付けるには時間がかかるので、長期スパンでの取り組みが重要という指摘が印象的です。さらに、各教科との関係では、学習指導要領国語科の内容と、ICTの関係についても述べられていました。

 今年度は、新学習指導要領への対応へ向けての動きが本格化することでしょう。総合教育技術の今月号は、幅広い視点が得られる一冊になっています。

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