教養書

2018年12月10日 (月)

精神科医はどのように話を聴くのか

「精神科医はどのように話を聴くのか」藤本修:著(平凡社)

 本書はまさしく、タイトル通りの本です。では、精神科医の聴き方に関する専門書かと言えば、そうではありません。あくまでも一般向けの聴き方の本です。
 一般向けなのに、なぜタイトル通りなのでしょうか。その秘密は、本書の「あとがき」にありました。少し長いですが、引用してみます。

執筆当初は、読者の方々に「精神科医の聴く技術」が日常会話や悩みの相談にどのように役立つのかといった観点から、書き進めていこうと考えていました。ところが、精神科医はこころの病気を診断し、患者さんと一緒になってこころの病気を治療していくために話を聴いていくのです。人生の相談に意見したり、悩みの相談に対して共に悲しんだり、怒ったりするのとは異なる、語り聴く関係があることに、改めて気がつきました。
 そのために、本書は、精神科医が何を考え、何を知ることを求めて話を聴いていくのかを紹介するような内容になりました。精神科医は、聴くことを通してこころの病気をどのように診療していくのかについて、その場面を具体的に示すことができたと思っています。

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2018年11月12日 (月)

ろんりパズル

Newtonライト「ろんりパズル ―論理的思考が養われる,30の謎解き問題―」(ニュートンムック)

 本書は科学雑誌『Newton』からスピンアウトしたような、企画の「Newtonライト」シリーズの中の一冊です。『Newton』の別冊などに収録された、数学系のパズルを再編集したものだそうです。タイトルが「ろんり」となっているのは、数学や論理学で言うところの「論理」とは、ちょっと違って「論理っぽいことを楽しむ」くらいの意味が込められていると思います。

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2018年11月 5日 (月)

サクッと書けちゃう!文章レシピ60

「サクッと書けちゃう!文章レシピ60」飯間浩明・山田由佳:著(新星出版社)

 世の中に、文章作成の本は数多く出版されています。これは言い換えれば、それだけ多くの方が文章作成に困っている、ということになるでしょう。ではなぜ、多くの人が困っているのか。それには、大きく二つの原因があると思います。

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2018年10月 1日 (月)

未来の年表

「未来の年表 人口減少日本でこれから起きること」河合雅司:著(講談社現代新書)

 「未来予測なんてあてにならない」と思われている方がいるかもしれません。しかし、本書に書かれた「未来」は、主に「日本の人口が急激に減る」「高齢者が激増する」というデータに基づいた「事実」です。
 タイトルが「年表」となっている通り、本書では、年表風の章立てになっています。その見出しを読んでいくだけでも、かなり衝撃的です。そのいくつかを紹介しましょう。

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2018年9月10日 (月)

本物の思考力

「本物の思考力」出口治明:著(小学館新書)

 教育界において「思考力」は、ずっと話題にされてきた学力の一つでしょう。長年話題にされ続けているのは、それほど捉えにくく、扱いにくい力だからかもしれません。

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2018年9月 3日 (月)

コンビニ外国人

「コンビニ外国人」芹澤健介:著(新潮新書)

 コンビニエンスストアに行くと、外国の方が働いているのを見たことのある人は多いでしょう。むしろ、コンビニで外国の方を見たことがない人は、圧倒的に少ないと思われます。

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2018年8月27日 (月)

新しい時代のお金の教科書

「新しい時代のお金の教科書」山口揚平:著(ちくまプリマー新書)

 ちかごろは、IT技術の進展で、将来多くの職業がなくなるとか、昔以上に未来が見通せなくなっていると言われています。それはある面正しいとは思うものの、未来はある日突然やってくるものではありません。今の中に、きっと未来が隠れているはずです。

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2018年4月 9日 (月)

君が戦争を欲しないならば

「君が戦争を欲しないならば」高畑勲:著(岩波ブックレット)

 本書は2015年に岡山市で開催された戦没者追悼式・平和講演会にて高畑さんが講演された内容をもとに書き起こされた本です。高畑さんが著名なアニメーション映画の監督であり、代表作に「火垂るの墓」があることから、タイトルを見て「ああ、反戦平和の本か」と思われた方も少なくないでしょう。
 しかし、本書は世の中にあまた発行されている「戦争反対」の本ではありません。戦争を起こしてしまう、あるいは加担してしまう私たち自身の考え方や、世の中の空気について説明している本です。

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2018年1月 8日 (月)

オノマトペの謎

「オノマトペの謎――ピカチュウからモフモフまで」窪薗晴夫:編(岩波科学ライブラリー)

 「オノマトペ」というのは、簡単に言えば擬音語や擬態語のこと。「ワンワン」「わくわく」など、幼児でも容易に使いこなすオノマトペですが、改めて考えてみると、案外奥深いもののようです。本書は、様々な角度から、その「謎」というよりは「魅力」に迫った一冊です。

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2017年11月13日 (月)

ヒトは「いじめ」をやめられない

「ヒトは「いじめ」をやめられない」中野信子:著(小学館新書)

 教育関係者を中心に、多くの方々によっていじめ撲滅に向けた努力がなされています。にもかかわらず、いじめが原因と思われる事件やトラブルは後を絶ちません。このような現状から、本書のタイトルを読むと「やっぱり、いじめはなくならないよな」という気分になりがちです。

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