まんが

2019年2月27日 (水)

学校へ行けない僕と9人の先生

「学校へ行けない僕と9人の先生」棚園正一:著(アクションコミックス)

 本書は、タイトルにある通り、著者自身の不登校経験を描いた漫画です。

 当初このタイトルを見たとき、「9人の先生の中には、とてもひどい先生がいて、学校へ行けなくなってしまったのだけれど、寄り添ってくれる先生もいて、そのおかげで徐々に行けるようになった」というようなストーリー展開を予想していました。しかし、その予想は完全に裏切られました。ここに出てくる先生方は、みんな「ふつう」であり、どちらかと言えばよい先生もいました。にもかかわらず、学校になじめない主人公がいる、というお話でした。

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2018年12月 4日 (火)

刑務所でマンガを教えています

「刑務所でマンガを教えています」苑場凌&JKS12:著(KADOKAWA )

 こちらも、まさにタイトル通りの漫画です。
 本書の著者が、山口県美祢市に日本で初めて設置された、PFI刑務所(民間の経営能力や技術を活用し、公共施設を建設したり運営したりする方式の刑務所)で受刑者(この施設では「センター生」というそうです)に漫画の描き方を教えた経緯を中心に描いた漫画です。
 ここには比較的軽い犯罪を犯した受刑者が収容されているとはいえ、刑務所であることには変わりがありません。当然ながら、ここで漫画の描き方を教えるというのは、そう簡単なことではありません。
 にもかかわらず、作者は、実際に描いてもらい、それを書籍として発売するところまでこぎつけます。その話だけでもすごいのに、本書の舞台は山口県ということもあり、旧会津藩との確執を解消するための奮闘する話題まで折り込まれていて、なかなか厚みのある話となっています。

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2018年12月 3日 (月)

アフリカ少年が日本で育った結果

「アフリカ少年が日本で育った結果」星野ルネ:著(毎日新聞出版)

 本書はカメルーンで生まれ、両親の結婚をきっかけに4歳で日本にやってきて、日本とカメルーンを行き来しながら育った少年が描いた文化ギャップのお話です。要するにまさにタイトル通りの内容。
 もともと著者がTwitterで発信していた漫画が注目されて、出版に至ったということもあり、掲載されている漫画は、ほとんどが短い話。1ページの話もずいぶんあります。

 とはいえ、短いから価値がないということではありません。ものすごく面白い漫画ばかりです。

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2018年9月27日 (木)

ひねもすのたり日記

「ひねもすのたり日記 第1集」ちばてつや:著 (ビッグコミックススペシャル)

 本書は、2016年から2017年にかけて、ビックコミックにて連載された、ちばてつやさんのコミックエッセイをまとめた本です。本の帯には「ちばてつや、何と18年ぶりの新作単行本」と書いてあります。
 本書はまず、冒頭がユニークです。網膜の状態が悪く、一線を引いたはずの、ちばさんが、なぜふたたび筆を執ったのか、ギャグ漫画っぽく描かれています。ちばさんは、こういう表現をあまりしない印象があるので、ちょっと意外でした。

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2018年7月30日 (月)

健康で文化的な最低限度の生活

「健康で文化的な最低限度の生活」柏木ハルコ:著(小学館ビッグコミックス)

 日本国憲法の第二十五条の有名な一節をタイトルにしたこのマンガは、福祉事務所に着任した新卒公務員が、生活保護制度を巡って奮闘する物語です。
 2017年度末に厚生労働省から発表された資料よれば、全国で生活保護を受けている世帯は164万205世帯、受給者数は214万5667人とのこと。およそ50人に一人の割合ですから、どこの学校にも一人や二人はいる計算になります。

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2018年6月11日 (月)

月曜日の友達

「月曜日の友達(1)(2)」阿部共実:著(小学館ビッグコミックス)

 主人公の水谷茜は、中学1年生。彼女はある日、同級生の男子である月野透と夜の校庭で出会います。彼は「超能力が使える」と自称する不思議な子。二人は月曜日の夜に校庭で会うことを約束します。

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2018年2月19日 (月)

まんがで知る教師の学び3

「まんがで知る教師の学び3━━学校と社会の幸福論」前田康裕:著(さくら社)

 タイトルが「まんがで知る教師の学び3」となっている通り、本書は「「まんがで知る教師の学び」シリーズの第3弾です。教職ネットマガジンでは、これまで「まんがで知る教師の学び」「まんがで知る教師の学び2」ともにご紹介して参りました。
 シリーズになる理由はずばり、人気があるからです。つまりよく売れた本ということ。けれども多くの場合、シリーズがカウントアップされていくにつれ、内容は希薄になってしまうことが多いものです。

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2017年10月30日 (月)

君たちはどう生きるか

「漫画 君たちはどう生きるか」吉野源三郎:著/羽賀翔一:イラスト(マガジンハウス)

 本書は言わずとしれた吉野源三郎さんの同名の名著を、漫画をベースにしてリライトしたものです。初版は1937年と戦前の本ではあるものの、内容はまったく古くありません。話題として取り上げられているテーマは、思考、教養、勇気、いじめ、貧困など、現代にもつながっています。

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2017年8月 1日 (火)

サルまん 2.0

「サルまん 2.0~サルでも描けるまんが教室 2.0~」相原コージ/竹熊健太郎:著(小学館クリエイティブ)

 本書のタイトルにある「サルまん」というのは、バブルの真っ最中に『ビッグコミックスピリッツ』で連載され、大いに人気をさらった『サルでも描けるまんが教室』の略称です。ギャグ漫画という体裁は整えつつも、漫画界の裏側やタブーに敢然と挑戦し、人気を博しました。当時スピリッツを定期購読していた私は、この「サルまん」から読み始めることも多かった覚えがあります。
 その新バージョンが発売されたということで、発売と同時に購入して読んでみました。

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2017年6月 5日 (月)

ヘルプマン!!

 このマンガが話題にしているのは、介護の現場です。主人公は、無資格、無所属の若き熱血介護士、恩田百太郎。
 第1巻は、経験豊富ながら、介護方針の違いなどから、施設をクビになり、フリーの介護士として働き始めるところから始まります。フリーの介護士など、職業としてあり得るのだろうかと感じますが、この始まりこそ、介護現場の置かれている状況をうまく表していると感じました。

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