評論

2016年7月30日 (土)

戦後入門

「戦後入門」加藤典洋:著(ちくま新書)

日本ばかりが、いまだ「戦後」を終わらせられないのはなぜか。

 この大きな問いから始まる本書は、新書とは言え700ページ近くある大作です。今年は参議院選挙もあり、憲法改正の話題もマスコミ等を賑わすようになってきました。しかし、憲法を改正するにしろしないにしろ、私たちは太平洋戦争の意味、原子爆弾から降伏、戦後処理に至るまで本当に理解しているのでしょうか。

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2016年5月30日 (月)

村上春樹は、むずかしい

「村上春樹は、むずかしい」加藤典洋:著(岩波新書)

 毎年秋になるとノーベル文学賞候補として名前の挙がる、村上春樹さん。それほど世界的に有名な作家と言うことです。しかし実は、国内で芥川賞すら受賞していません。
 このことからもわかるように、新刊が出ればそれがニュースとして社会現象になるほどの売上となる一方で、村上作品の国内における評価は、必ずしも高いものとは言えません。それはなぜなのでしょうか。

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2016年4月 3日 (日)

文房具図鑑

「文房具図鑑 その文具のいい所から悪い所まで最強解説」山本健太郎:著/イラスト(いろは出版)

 小学生が書いた(描いた)文具図鑑ということで話題になった本書。表紙の絵がかなり期待できる感じだったので、すぐに購入しました。読む、というよりは、一通り目を通してみたところ、予想を遙かに上回るクオリティで、驚きました。

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2015年8月14日 (金)

ぼくらの民主主義なんだぜ

「ぼくらの民主主義なんだぜ」高橋源一郎:著 (朝日新書)

 本書は、朝日新聞に連載されていた「論壇時評」に加筆して新書化されたものです。新聞連載だけあって、折々に時事問題に触れられています。それらは、新書化された時点で過去の話。ちょっと前の話を読んでも役に立たないと思われるかも知れません。

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2014年1月20日 (月)

大学のウソ

「大学のウソ 偏差値60以上の大学はいらない」山内太地:著(角川oneテーマ21)

 タイトルに「偏差値60以上の大学はいらない」と書いてあります。これを読んで、「以上じゃなくて以下の間違いじゃないの」などと、訝った方も多いことでしょう。近頃の新書は、タイトルやサブタイトルだけが扇情的で、内容を適切に示していないものも少なくありませんから、当然のことです。

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2012年8月 6日 (月)

生徒たちには言えないこと

「生徒たちには言えないこと - 教師の矜持とは何か?」諏訪哲二:著(中公新書ラクレ)

 諏訪哲二さんといえば、言わずと知れた「プロ教師の会」の代表。数々の著作があり、20年ほど前にはマスコミにもよく登場されていた、辛口の論客として知られた方です。
 その諏訪さんが「生徒たちには言えない」というのは、いったいいかなる内容のことでしょう。

続きは教職ネットマガジンにて

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2011年10月10日 (月)

漢字と日本人



「漢字と日本人」高島俊男:著(文春新書)


 私たちが日常使っている漢字が、そもそも中国をルーツとする文字だと言うことは、誰もがご存じのこと。けれども、「なぜ日本語は、漢字を使って表記しているのか」「日本語を漢字で表記するということは、どういうことなのか」といったことについて、考えたことのある人はあまり多くはないでしょう。

続きは教職ネットマガジンにて

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2011年8月 1日 (月)

夏休みに読みたい評論

「夏休みに読みたい」と題して、これまで2回続けて参りました。今回でひとまず終了といたします。
 最終回のテーマは評論。先生方のお仕事に直接役立つものではありませんが、堅苦しくなく読めて参考になる本を集めてみました。
(続きは教職ネットマガジンにて)

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2011年5月 9日 (月)

表現とは何か

「表現とは何か」向井敏:著(文藝春秋)

連休中本棚を動かす必要があり、整理をしていたとき、昔購入したまま放置していた本書が目に入り、ついつい読んでしまいました。やるべきことが山ほどあったにもかかわらずweep

読みながら、なぜこの本を購入したのか、そしてなぜ読むのに挫折したのか、記憶をたどってみました。

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2011年2月23日 (水)

ポピュリズムへの反撃

「ポピュリズムへの反撃──現代民主主義復活の条件」山口二郎:著(角川oneテーマ21)

「ポピュリズム」という言葉は、高校時代に習ったような記憶があり、確かそのときには「衆愚政治」といった説明を受けたような気がします。しかし、その意味は愚民が集まって行う政治のことなのか、人が集まると愚民になるという意味なのか、どうにもよく分かりませんでした。
このところ、メディアなどでもよくこの言葉を目にしたことから、本書を読んでみることにしました。本書が、その目的にかなうと感じたのは、冒頭に記載された「開講の辞」に、次のような説明があったからです。

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